「八百長経済大国の最期」

2004/12/29 09:45


 もう数週間前に読み終わっていたのですがご報告が遅れました。
 ベンジャミン・フルフォード著「まんが 八百長経済大国の最期」を読みました。「まんが」とありますが、各章の冒頭へ象徴的なエピソードをまんがで挿入しているだけで9割がた普通の本です。フルフォード氏は、1961年のカナダ生まれ。現在、米国経済誌「フォーブス」アジア太平洋支局長です。
 「今の日本政府は『政・官・業・ヤクザ』に乗っ取られていて日本国民を代表する政府ではない。だから、ずっと『ヤクザ・リセッション』が続き国民の暮らしは上向く気配もない」。これがフルフォード氏による主張のトロの部分です。そして、この悪しき構造を温存したままの「小泉改革」に対しても痛烈に批判を繰り返します。
 日本弁護士連合会の会員で業界通の山田均氏は「公共事業プロジェクトの30%から50%がヤクザに関係しており、事業費の2%から5%の金がヤクザへの支払い費用になっている」としています。また、フルフォード氏は「1991年以来、国の予算からヤクザに支払われた金は210億ドルから880億ドルにもなる。賄賂が含まれているために公共事業費は一般事業費の20%以上も割高になっている」と述べています。
 さすがに建設省(当時)から抗議を受けたそうですが、しかし、「ヤクザ」を「ウラ社会」、あるいは、「私的な利益誘導」と読み替えると、フルフォード氏の主張は我が国の実態を的確に表現していることになります。この国では国民の目が触れないところで決まっていることが多すぎます。大きな話では国会でほとんど議論されない特別会計や郵便貯金がそうです。でも、身近な暮らしにも同じ構造がはびこっています。政治・行政だけでなく、業界・企業、あるいは、自治会、PTA、その他各種団体に至るまでいわゆる「既得権益第一主義」が闇から闇へ引き継がれています。結果、国民全体の利益が「食い物」にされています。
 ちょっと言い過ぎたかも知れませんが(笑)、フルフォード氏の書きっぷりはもっと辛辣です。<<・・しかし、いまの日本人はみなかつての日産社員ではないだろうか?「永田町劇場」を見続けていてもなにも起こらないと気がついているはずなのに、そうしているだけなのである。もちろん、小泉改革を批判する声はある。しかし、それは不思議なことに、「小泉改革では痛みが大きすぎる」という見当違いの批判になっている。つまり、「財政再建のために、高齢者や弱者が切り捨てられるのは許せない」「セーフティネットなき改革は許されない」というものである。しかし、こうした反対意見は、かえって逆の効果を招く。はっきり言って、このような反対の仕方は、小学生以下の幼児たちよりたちが悪い。もし、本気で小泉改革に反対するなら、「いまのやり方では痛みが足りない。もっと痛みのあることを早急にやれと、反対するべきである。インチキ改革でほぼなにもやらない小泉に早く見切りをつけ、もっと国民に痛みのあることをやるリーダーを選ばなければ
、日本は本当に壊滅する>>。
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