「デジャヴ」

2008/07/30 19:54


 米国映画の発想の豊かさには驚かされてしまいます。この映画も「ごっついこと考えはったなぁ」と思いながら見ていました(笑)。もう数週間前のことですが、米国映画「デジャヴ」(2006年。トニー・スコット監督)をレンタルでみ見ました。「デジャヴ」という言葉の意味は「既視感」。「実際は一度も体験したことがないのに、既にどこかで体験したように感じること」だそうです。

 時限爆弾によるフェリー爆破事件が起こり543名もの人々が犠牲となりました。特別捜査班の一員となったダグ(デンゼル・ワシントン)は「タイム・ウインドウ」と呼ばれる映像装置を見せられます。この装置は現在時刻からちょうど4日6時間前のあるポイントの映像を見ることができます。

 しかし、ちょうど4日6時間前の状況しか見られないし世界中のたった1つのポイントしか見られません。私達の「今」がどんどん経過していくのと同じで「4日6時間前」も刻々と流れていきます。だから、この事件の犯人を特定するためには4日6時間前のどこのポイントの映像を見るかが鍵になります。ダグの役回りは「どこの、あるいは、誰の4日6時間前を見るべきか?」を指示することです。ダグは「遺体を見た瞬間どこかで会ったような気がした」ある女性犠牲者の4日6時間前に映像を絞り込むのです。

 あることがきっかけで、モノや生き物をこの装置を通じて4日6時間前へ送れることにダグは気が付きます。「それなら、4日6時間前の過去を変えることができるのではないか?。この女性を救えるのではないか?。事件を防げるのではないか?」。ストーリーはそこから急展開します。

 2007年7月2日付やすとログ「イルマーレ」( http://www.max.hi-ho.ne.jp/yoshidayasuto/200707.html )のところでも申しあげました。「タイムスリップの理屈を理論的に考えると頭が混乱します(笑)。しかし、・・細部にとらわれず、ストーリー展開に感動させられてしまった『自分を』理屈抜きで素直に受け止めることができればこの映画も愛せるはず」。

 まさに、理屈を超えて、突飛な発想に感動し、理屈を超えて、ドキドキする映画です(笑)。
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