「議院内閣制」で自治体改革は可能か?

2009/12/23 15:06


 大阪府知事・橋下徹氏が「議院内閣制」的な大阪府の議会・行政改革を提案し議論になっています。まず、最近の事実関係はこうです。「朝日新聞」の記事を抜粋させていただきました。

 <<橋下知事の「議会は当初予算案編成の段階から議論に参画してほしい」という要請をめぐり、府議会が揺れている。そもそも府議は、議会で予算をチェックするのが大きな役割。「意見を言う場が増える」と積極的な議員がいる一方で、「予算案づくりに参加してしまえば議会のチェック機能が揺らぎかねない」と懸念する声が出ている。

 ・・(中略)・・知事が各部局の予算要望をまとめて聞く1月中旬の「全体状況報告」と、知事が重要項目を部局から聞く1月下旬の「復活折衝」の場に、府議10〜15人が出席する。この後、知事が予算査定をする前にも出席し、知事と意見交換する。原則として報道陣に公開するという。

 ・・(中略)・・橋下知事は、議会での大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への府庁移転をめぐる議論が佳境を迎えた10月中旬ごろから、「一人では責任を負えない」「一人ですべてを見るのは無理」などとたびたび発言するようになり、「議員と一緒に政策を考える議院内閣制にできないだろうか」と親しい府議に漏らし始めた。その後、地方自治体のあり方として「部局長の上に取締役のような監視機能が必要。大きな政治的対立がない地方自治体では、議院内閣制が目指すべき方向」と語るようになった。

 ・・(中略)・・「民主党がやっていることを地方でもやりたい」とも語っており、事業の是非を国会議員らが次々に判断する行政刷新会議の「事業仕分け」にも刺激を受けたとみられる。だが議員からは、予算編成に参加してしまえば議会で問題点を指摘できず、チェック機能を果たせなくなると疑問視する声が上がっている。・・(後略)・・>>

 吉田康人も、地方自治体改革の本丸は「議会と首長との関係」にあると考えています。実は、前回の高槻市長選挙の際に掲げた「やすとマニフェスト・70」にも公約を次のとおり明記した経緯があります。橋下知事とは「議院内閣制」という言葉遣いまで一緒で驚いています(笑)。

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【議会との連携】公約:市議会議員がアドバイザーとなる庁内検討会を重要政策ごとに設置、「議院内閣制の大臣」がごとく政策立案前にも議員がチェックできる仕組みを構築します。(平成19年1月8日付「やすとマニフェスト・70」より)

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 ベテランの高槻市議会議員からは当時、「議会を馬鹿にしている」とのご批判をいただいたこともあります。馬鹿にするとか馬鹿にしないとかいうレベルの話ではありません。地方自治体・地方議会改革へ向けての発想が「新しいか古いか」、志が「高いか低いか」の違いだと思います。

 しかし、・・。

 現時点では、橋下知事の今回の提案へは吉田康人は総論賛成、各論反対の立場です。「議会と首長との関係」の再構築には総論として賛成ですが、議会と首長の本旨、存在意義を損ねず、住民本位の地方自治体改革を実現するもっと良い改革の道筋があると考えています。
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